KUCRS-簡単な使い方
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KUCRS
– Knowledge-basing Utilities for Complex Reaction Systems –

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KUCRS の簡単な使い方

  ここでは Windows で KUCRS をセットアップし、サンプル入力を用いて, 詳細反応機構を生成する方法を ステップ-バイ-ステップ に説明します.

1. インストール

  以下の説明は KUCRS が C:\KUCRS に解凍されていることを 前提にしていますが, 実際に置く場所は任意です.   他の場所に解凍した場合は, C:\KUCRS を実際に解凍したディレクトリに読み替えて下さい.   ただし, "My Documents" などのように名前に ' ' (空白文字) を含むフォルダの下に解凍しないことを 推奨します.  OS のバージョンによっては、支障を生じることがあります.

解凍

  配布されたファイル ('KUCRS-yyyymmdd.zip') を C:\ に置いて 解凍します.  (解凍方法は OS や解凍ツールによって異なります) C:\KUCRS フォルダとそのサブフォルダ, C:\KUCRS\bin などが生成していることを確認して下さい.  解凍ツールとその設定によっては, さらに 'KUCRS-yyyymmdd' のようなフォルダを作成して, その下に KUCRS フォルダを作成することがあります.  旧バージョン(安定版)を利用する場合は THERM に含まれる 'THERMFIT.EXE' を C:\KUCRS\bin ディレクトリにコピーします.

環境設定用バッチファイルの生成

  C:\KUCRS\prep_envKUCRS.bat を実行 (エクスプローラからダブルクリック するか、コマンドプロンプトから実行する) して下さい。 これにより C:\KUCRS\work\envKUCRS.bat が自動的に生成します。 KUCRS を置くディレクトリを変更した場合は、prep_envKUCRS.bat を再度実行して下さい。
  • これらの設定は、システムワイドな環境として設定しておくこともできます. その方法は OS のバージョンによって異なりますので OS のヘルプなどで 「環境変数」 を検索して下さい。

2. サンプルの実行

環境設定

  'コマンドプロンプト' を開き C:\KUCRS\work に移動します. コマンドプロンプトを指定したディレクトリをカレントディレクトリとして開きたい ときや, コマンドプロンプトになじみがない場合は コマンドプロンプト基礎 を参照して下さい.
c:\KUCRS\work> envKUCRS
と入力します.

サンプル入力を使って自動生成プログラムを実行する

C:\KUCRS\work\sample に移動して
c:\KUCRS\work\sample> run_comb i-butane
と入力することで, 自動生成プログラムが サンプル入力 'i-butane.inp' を使って実行されます.
  正常に実行された場合は以下のファイルが生成します.
i-butane.log
i-butane_chm.inp
i-butane_trn.dat
Chemkin の入力に必要なファイルは 'i-butane_chm.inp' および 'i-butane_trn.dat' です.
- MS-DOS バッチファイル 'run_comb.bat' は自動生成プログラムを 実行する最も簡単な方法を提供しています.  複雑さを避けるために, このバッチジョブは SENKIN の実行には必要でない, すべての中間出力を 削除します.  一切の中間ファイルを残す場合は, 'run_comb_nodel.bat' を利用して下さい.
- 反応機構に高温の NOx 生成反応機構を自動的に 結合するためには、'run_comb_htnox.bat' を利用して下さい.
  i-butane.inp 以外のいくつかのサンプルが C:\KUCRS\work\advanced_examples にありますので参照して下さい.
alcohols.inp
alkanes.inp
alkenes.inp
diesel-prf.inp
gasoline-prf.inp

化学種データ生成ツールの実行

C:\KUCRS\work\sample で
c:\KUCRS\work\sample> proc_smiles spcex
と入力することで, spcex.inp に書かれた化学種名と構造の SMILES 表記のリストから以下の熱力学データと輸送係数データのファイルが生成します.
spcex_thg.dat
spcex_thg.lst
spcex_trn.dat
  spcex_thg.dat は CHEMKIN で使用する NASA 多項式形式の熱力学データ, spcex_thg.lst は THERM のリスト形式の熱力学データ, spcex_trn.dat は CHEMKIN で使用する輸送係数データです.  proc_smiles で実行される KUCRS のコンポーネントの詳細は, ユーザーズガイド を参照して下さい.