(c) 2000-2003 by Akira Miyoshi. All rights reserved.
[Top]
問題 : [1] [2] [3] [4] [5]
解説 : [1] [2] [3] [4] [5]
2003 物理化学及び演習 II [第3部] : 演習問題 2 - 解説

演習問題 2 - 解説   分子の振動 (HF)

概要

  二原子分子の振動 (アトキンス 16.9 章 [第4版では 16.7 章]) の演習問題。

  分子振動は、力学の「調和振動子」として取り扱うことができる、 典型的な実例の一つである。異核二原子分子の双極子モーメントは、 分子振動と同じ周波数で変化するため、電磁波と相互作用して、 赤外領域の吸収を起こすため、赤外スペクトルから、 分子振動の周波数を知ることができる。 双極子モーメントを持たない、等核二原子分子の場合は、 その周波数は、ラマンスペクトルから知ることができる。

  二原子分子の場合は分子を構成する原子の質量が 分かっていれば、振動周波数 (振動数) から力の定数 (ばね定数) を知ることができる。このような化学結合のポテンシャルエネルギーは、 一般に原子核電荷と電子の数によって決まる量であり、 原子核を同位体核に置き換えても変化しない。

補足説明と演習のヒント

  HF(1H19F) の振動波数から、 kf   を求めて、DF (2H19F) の振動波数を求めてもよいが、この問題では比例関係

から求めればよい。