前  次
3. 分配関数と
    平衡定数
2015 物理化学及び演習 II - 演習 3

3. 分配関数と平衡定数

  • アトキンス 物理化学 8 版 17·8 (p. 651~)  [6 版 20·7 (p. 662~)]

概要

  分子の個々の内部状態の存在確率を、分子全体、あるいは特定の運動 (回転や振動) について、足し合わせたものが分配関数である。 化学平衡状態は、化学変化も含めたすべての状態についてボルツマン分布が 成立すると考えるとことで与えられる。 本演習では、反応
HCN → HNC       [反応3-1]
の平衡定数を分子分配関数から計算し、 分配関数と化学平衡に関する理解を深めることを目的とする。
  演習問題 3 では、回転・振動分配関数の比とエネルギー差のみから 平衡定数が計算できる、単純な例 (HCN → HNC) を取り扱うが、 一般の平衡定数の計算では、電子状態の分配関数 (多重度)、 並進分配関数の比も評価する必要がある。   発展課題では、反応
H + O2 → OH + O       [反応3-2]
の平衡定数を求める。 また原子や分子の電子状態の微細構造と平衡定数の関係を見てみる。

演習問題


 前  次
© 1997–2015 by A. Miyoshi.  All rights reserved.