— 分子の振動 (HF) —
- 二原子分子の振動 (アトキンス 16.9 章) の演習問題
演習問題
概要
分子振動は、力学の「調和振動子」として取り扱うことができる、
典型的な実例の一つである。異核二原子分子の双極子モーメントは、
分子振動と同じ周波数で変化するため、電磁波と相互作用して、
赤外領域の吸収を起こすため、赤外スペクトルから、
分子振動の周波数を知ることができる。
双極子モーメントを持たない、等核二原子分子の場合は、
その周波数は、ラマンスペクトルから知ることができる。
二原子分子の場合は分子を構成する原子の質量が
分かっていれば、振動周波数 (振動数) から力の定数 (ばね定数)
を知ることができる。このような化学結合のポテンシャルエネルギーは、
一般に原子核電荷と電子の数によって決まる量であり、
原子核を同位体核に置き換えても変化しない。
補足説明と演習のヒント
- HF(1H19F) の振動波数から、 kf を求めて、DF (2H19F) の振動波数を求めてもよいが、この問題では比例関係 から求めればよい。