7.A 補足−分配関数の分離
分子分配関数は、
独立な運動に関する分配関数の積に分離することができる。
例えば CO 分子は、1つの振動と1つの2次元回転子を含み、
振動量子数
,
回転量子数
の状態のエネルギーは、
(7.a1)
である。振動と回転が独立であるとは、このようにエネルギーがそれぞれ
,
のみの関数の和に分離できることであり、
振動準位による回転定数の変化などの相互作用が無視できる
と仮定することに相当する。ここで、
,
が (2.5), (3.3) 式の調和振動子、
剛体回転子である必要はない。
この場合に、分子分配関数は、
(7.a2)
のように、振動分配関数
vib
と回転分配関数
rot
の積に分解することができる。