6.A 補足−波数単位の換算
振動数・回転定数などの分光学パラメータは、
エネルギーと線形な波数単位
(cm-1) で与えられることが多い。
分子統計熱力学では、これから存在確率などを評価するが、この時に、温度
(K) と波数 (cm-1) の換算関係を、
あらかじめ求めておくと計算が容易になる (問題 6.1 の note)。
ボルツマン因子, ,
などの中の無次元量, ,
は、波数で表される量,
, から以下のように評価される。
(6.a1)
として、波数で表された振動数・回転定数、 回転エネルギーなど、いずれであっても上の換算は同じである。
回転定数は、しばしば、エネルギー単位のものも (3.4a)、波数単位のものも (3.4b)、同じ で表されるので、注意すること。 エネルギー単位の回転定数を E, 波数単位の回転定数を W として区別すれば、
(3.4a')
(3.4b')
となるので、
であることがわかる。従って、
(6.a2)
である。