3.A 補足−回転量子化と回転準位の多重度
[多重度]
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| 図 3.a1 水素原子軌道エネルギー |
= 0)
は縮退していないが、2p 軌道 (
= 1) は
3 重に縮退している。このことは「電子の入れ物」が
2px, 2py, 2pz の
3 通りあると解釈される。
一般に方位量子数
の軌道は
2
+ 1 重に縮退している。
[例えば d 軌道 (
= 2) は 5 重縮退]
= 0 の波動関数は 図 3.a2 の
s 軌道と同じ「形」をしており、
= 1, 2
の波動関数は、それぞれ p, d 軌道と同じである。
(異なる記号が使われるが回転運動の
も、
水素原子軌道の
も角運動量の量子数である)
の状態が
2
+ 1 重に縮退していることは、水素原子の
p, d 軌道が 3, 5 重に縮退していることと全く同様で、
異なる波動関数の状態が同じエネルギーを持つことに相当する。
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| s 軌道 | p 軌道 | d 軌道 |
| 図 3.a2 水素原子軌道の形 | ||