CO 分子の赤外吸収スペクトルとボルツマン分布
上の左の図は、296 K において分圧 2 Torr の気体 CO
の赤外吸収スペクトルを、光路長 10 cm のセルで観測したものである。
上の右の図は、同じ温度における、CO 分子の回転状態のボルツマン分布を
計算から求めたものである。P, R 各枝 (Branch) の強度分布は、ほぼ、
吸収の下の状態の存在比を反映していることがわかる。
左図のように、ボルツマン分布式の指数項は、J
に対して単調減少関数であるが、回転多重度が、増加するために、
回転分布は、このように、ある程度大きな J でピークを持つ形状を示す。